スイカの種類や選び方、保存方法、栄養及び効能などについて

夏の果物と言えば何と言っても「スイカ」が思い浮かぶのではないでしょうか。スイカは、ウリ科スイカ属に属する蔓(つる)性一年草の果実です。果実、とは言っても実はスイカは、農林水産省によると「果実的野菜」に分類されています。ここでは、スイカの種類や選び方、栄養及び効能などについて解説します。

スイカは野菜か果物か

スイカは「果実的野菜」に分類される、と述べましたが、どういうことなのでしょうか。一般的な認識としては、スイカは果物であると多くの人が考えているでしょうし、実際スーパーの果物コーナーで売られています。ではなぜ、農林水産省では「果実的野菜」と分類しているのでしょうか。これは『木に生(な)るものは果物で、そうでないものは野菜である』という分類法からきているようです。他にもいくつかの分類法があり、農林水産省でも、野菜や果物のはっきりとした定義はない、と回答しているため、少しあいまいなのですが、スイカは木に生る果実ではないので上記分類法では野菜となりますが、一般的には果物と認識されているため、『果実的野菜』と分類される、ということです。他にも、イチゴやメロンも木に生る果実ではないため、スイカ同様、果実的野菜と分類されています。

スイカの歴史について

スイカの原産はアフリカで、紀元前から栽培されていました。その後10世紀頃に中国に伝わり、「西方から伝わった瓜(ウリ)」ということで「西瓜(スイカ)」と名づけられました。日本には室町時代以降に伝わったとされています。

スイカの種類

スイカと言えば、『緑色に黒の縞模様の外皮に、果肉は赤く、種がある』というのがごく一般的な認識だと思いますが、それ以外にも、いくつかの種類があります。普通よりも小玉のもの、果肉が黄色いもの、形が楕円形のもの、外皮に縞模様がはいっていないもの、外皮が黄色いものなど、様々です。ここでは、色々なスイカを紹介します。

大玉スイカ

大玉スイカは、最もポピュラーなスイカで、スーパーや青果店でよく目にする種類です。平均的な重さは3~5kgくらいで、大きいものでは7~9kgになります。主な種類には、シャリッとした歯ごたえが良い「尾花沢すいか」、ドバイ王室に献上され、絶賛された鳥取県産の「大栄スイカ」、全国的に生産されているポピュラーな「縞王」、日持ちのよい「富士光」、果皮の色が濃い「祭ばやし」などがあります。

ひとりじめ(小玉スイカ)

ひとりじめは、皮が薄く糖度が高いのが特徴の、奈良県で誕生した小玉スイカです。食感は大玉スイカと変わりなく、重さは1.5kg~3kg程度、手のひらで持つことができる程の大きさで、一人でまるごと1個食べることができます。

クリームスイカ(黄肉スイカ)

クリームスイカとは、一般的なスイカの果肉が赤色であるのに対して、果肉が黄色いことが特徴のスイカです。名称から、果肉の食感がクリーミーなのかと思われがちですが、そうではなく、味や食感は普通の大玉スイカと変わりないようです。クリームスイカには、外皮が黒い「おつきさま」や、小玉の「ひまわり」などがあります。

太陽スイカ

太陽スイカは、外皮の色が黄色の、珍しいスイカです。一見すると、スイカではなく他の果物かと思ってしまいますが、果肉は一般的なスイカと同じで、赤色をしています。希少性が高いため、贈答用などに適しているでしょう。

金のたまご

金のたまごも、太陽スイカ同様、外皮が黄色いスイカです。太陽スイカとの違いは、その形で、まさに大きな金のたまごのように楕円形をしています。果肉は赤色で、シャリ感や甘味が強く、おいしいスイカです。

チャールストングレイ

チャールストングレイは、外皮が薄い緑色で黒の縞模様がほとんど無く、形は楕円形をしています。果肉は赤く、あっさりとした甘みが特徴です。

種なしスイカ

種なしスイカとはその名が示すとおり、種の無いスイカです。日本の遺伝学者によって開発されたもので、種がないため食べやすいのですが、栽培に手間がかかり、また、甘味が少ないなどの理由から、生産数は非常に少なくなっています。

美味しいスイカの選び方

・表面を触ってみると、凹凸があり、縞模様の部分が少しへこんでいるもの
・スイカを台の上にしっかり置いた状態で、両手で持って、片手でポンポンと軽く叩いた時に、もう片方の手のひらに振動がしっかり伝わるもの(…果肉にすき間がなく、つまっている証拠です)
・蔓の付け根部分がへこんでいるもの(へこんでいないものは、熟していない可能性があります)
・カットスイカの場合は、種が黒いもの
を選ぶと良いでしょう。

スイカの保存方法

スイカは、メロンやキウイのように追熟しませんので、基本的にできるだけ早く食べるようにします。それでも保存する場合には、カットしていない状態の場合、風通しの良い冷暗所に保存します。カットスイカの場合は、ラップなどをして冷蔵庫で保存します。ただし、冷やしすぎると甘味が落ちていきますので、なるべく早く食べるようにしましょう。

スイカの皮部分

通常、スイカの皮部分は捨ててしまいますが、実は栄養も豊富で美味しく食べることができます。漬物やピクルスにしてもよいですし、煮物の材料にすると、やわらかく、冬瓜のように食べることができます。是非試してみて下さい。※但し、皮の一番外側の緑の部分はたべられませんので剥いておきます。

スイカの栄養及び効能について

スイカの果肉部分に含まれる成分は、95%が果汁(ブドウ糖や果糖、還元糖など)で、その他はビタミン、ミネラルなどとなっています。では、スイカに含まれている栄養素や効能について具体的に解説します。

カリウム

カリウムには、腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制する働きがあり、そのため血圧を下げる効果が期待できます。その他骨粗しょう症の予防効果などもあります。

β-カロテン

βカロテンには、免疫力を高める効果や、体内でビタミンAに変換されることにより、新陳代謝を促し、アンチエイジングや美肌効果、視力維持などの効果があるとされています。

リコピン

リコピンには、強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生や働きを抑制して、生活習慣病の予防や血流の改善などに効果があるとされています。

シトルリン

スイカに含まれているアミノ酸の一種であるシトルリンという成分には、血流を改善する作用があるため、代謝を促進したり、手足のむくみを解消したりする効果があります。