果物の上手な食べ方、糖質の多い果物と少ない果物

食事で糖質を摂ると血糖値が上がる、肥満や糖尿病につながると言われることがあります。摂取する糖質の量を制限するダイエット方法などもあります。果物にも糖質は含まれていますが、体にとって必要な栄養素も多く含まれています。こちらでは、果物の糖質や、含まれている糖質が少ない果物や多い果物についてまとめました。

糖質とは

私たちが食事から摂っている様々な栄養素のうち、生命維持や身体活動に欠かせないエネルギーのもととなっている三大栄養素に炭水化物、脂質、たんぱく質があります。その中の炭水化物は、さらに糖質と食物繊維に分けられます。糖質は、消化吸収されることで体や脳を動かすためのエネルギー源となります。食物繊維は人の消化酵素では消化できない炭水化物で、そのまま大腸まで運ばれます。食物繊維には満腹感や便秘の予防、血糖値の上昇を抑える、腸の善玉菌の環境をととのえる、などといった効果があると言われています。

糖質を摂り過ぎるとどうなるのか

糖質の摂り過ぎは中性脂肪として蓄積されて肥満につながります。また、食事によって消化吸収された糖質が血液によって全身に運ばれることで、血液の中の糖の量である血糖値が上がります。血糖値は通常は2時間ほどで元の値に戻ります。しかし、糖質の摂り過ぎや血糖値を急上昇させるような食べ方により、血糖値が高いまま続く食後高血糖を繰り返すと糖尿病につながりやすく、動脈硬化や脳卒中のリスクが高まると言われています。

糖質が不足するとどうなるのか

ダイエットや血糖値への影響を気にして糖質を控えようと炭水化物の摂取を少なくすると、食物繊維の摂取量も減ってしまいます。また、糖質も私たちの体にとって大切なエネルギー源なので、不足することで集中力が続かない、疲れやすいといった問題が起こることもあります。

果物の糖質

果物は甘くて太る、あるいは糖尿病につながるというイメージから、避ける方もいらっしゃいます。たしかに、果物には糖質も含まれていますが、一方で、体に必要なビタミンCや抗酸化物質、食物繊維も多く含まれていて、動脈硬化やがん、老化などの予防といった健康効果もあります。また、果物では血糖値の上昇はゆるやかです。日本人を対象に、食事などの生活習慣と2型糖尿病などとの関係を明確にする目的で実施されている日本人5万人を5年間追跡したJPHC研究によると、果物を多く食べる人では、2型糖尿病のリスクが上昇しないことが分かったとあります。また、果物をあまり食べない人に比べて、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが低下することも分かっています。野菜や果物の1日の目標摂取量は、厚生労働省、農林水産省が作成した「食事バランスガイド」によると、野菜で350g、果物で200gとされています。しかし、日本人の多くは、これより少ない量しか食べていないといいます。食べ過ぎには気を付けつつ、食事に上手に取り入れていくとよいでしょう。

果物のおすすめの食べ方

果物は30分程度と短時間で消化されエネルギーになることから、朝や昼といった昼間に食べるとよいと言われています。糖質が多いシロップ漬けになった果物の缶詰やドライフルーツ、あるいは果糖などを加えて甘くした果物ジュースは控えた方がよいと言われています。

糖質が比較的少ない果物

・アボカド

糖質が少なく、食物繊維が豊富に含まれています。心臓疾患のリスク低下の効果も期待できます。

・ラズベリー

ビタミンCや鉄などのミネラルが豊富に含まれています。ラズベリーに含まれているアントシアニンには、目の健康維持に効果があります。また、肥満や動脈硬化予防に効果があるといわれています。

・ブルーベリー

ビタミンEが多く含まれています。抗酸化成分であるアントシアニンも豊富です。ビタミンCやポリフェノールは水溶性で、体をさびさせないよう守る効果があるのは3時間ほどなので、1日数回に分けて食べるようにするとよいでしょう。

・いちご

ビタミンCや抗酸化成分が多く含まれています。食物繊維も含まれ、炎症を抑える効果もあります。

・キウイフルーツ

ビタミンC、ビタミンE、食物繊維、カリウム、葉酸、ポリフェノールなどが含まれています。また、果肉が緑色のキウイフルーツにはアクチニジンと呼ばれる、たんぱく質を分解して消化を助ける成分が豊富に含まれています。

・モモ

ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、カリウム、食物繊維などが多く含まれています。特に多いナイアシンは、皮膚や粘膜を健康に保ってくれます。

・グレープフルーツ

酸味とともに、特有の苦みがあります。ビタミンCが豊富に含まれていて、美容効果も期待できます。ただし、薬を服用している時は、薬との組み合わせによっては、薬の効果が弱まるなどといった影響を及ぼす場合があります。医師などに相談してから食べると安心です。抗ヒスタミン剤などを服用してる時は、特に注意が必要です。

・スイカ

抗酸化作用のあるリコピンが多く含まれています。スイカの果汁に含まれるアミノ酸には、運動後の疲労回復や体の痛みを軽減してくれる効果も期待できます。

糖質が比較的多い果物

・温州みかん(うんしゅうみかん)

ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、葉酸、マグネシウム、シネフィリンなどが含まれています。シネフィリンはビタミンCとともに風邪予防に効果があります。疲労回復効果や便秘予防、骨粗しょう症予防などに効果があるといわれています。

・柿

ビタミンA、ビタミンC、カリウム、食物繊維、βカロテン、リコピンなどを多く含んでいます。高血圧の予防、風邪予防、がん予防の効果が期待できます。二日酔いにも効果があるといわれています。

・ぶどう

ポリフェノールが多く含まれ、がんや動脈硬化の予防に効果があるといわれています。ブドウ糖や果糖により、疲労回復や集中力を高める効果が期待できます。

・バナナ

ビタミン、ミネラル、食物繊維がバランスよく含まれています。ブドウ糖や果糖など様々な糖質が含まれていて、それぞれ体に吸収される時間が違うため、エネルギーを継続的に補給することができます。そのため、マラソンなどの運動時の栄養補給に用いられることもあります。カリウムによる高血圧の予防、運動による筋肉の痙攣の予防、マグネシウムによる血圧の調整効果なども期待できます。