果物の中でも人気の高い柑橘類果実について詳しく解説

柑橘(かんきつ)類とは、ミカン科ミカン亜科のカンキツ属、キンカン属、カラタチ属に属する植物またはその果実の総称です。柑橘類果実は、その爽やかな香りと甘酸っぱい味が特徴的な果物で、みかん、オレンジ、八朔(はっさく)、レモン、グレープフルーツ、ポンカンなどがあります。ここでは、柑橘類果実について、分類や特徴などについて詳しく解説します。

柑橘類の原産地および分類

柑橘の原産地は、インドのアッサム地方(インド東北部)を中心とした東南アジア一帯とされ、その後世界各地へと広がっていきました。現在柑橘類は、世界に数百種類あるとされ、分類法も様々ですが、大きく分けると、みかん類、オレンジ類、グレープフルーツ類、ブンタン(文旦)類、タンゴール類、タンゼロ類、香酸柑橘類、雑柑類などに分類することができます。では、一つづつ解説していきましょう。

みかん類

みかん類は、(日本においては)柑橘類の中で最もなじみ深い柑橘と言えるでしょう。分類学的には、柑橘科のみかん属、みかん類に属する柑橘の総称です。

みかん類には、最もポピュラーな「温州みかん」の他、甘味が強くて酸味が控えめでジューシーな「ポンカン」、甘味が強く、オレンジに近い「マンダリン」、沖縄県原産の「カーブチー」、温州みかんに比べ小ぶりなのが特徴の「紀州ミカン」、紀州みかんと共に温州みかんの親品種とされる「クネンボ(九年母)」、酸味が強く甘みの少ない「コウジ(柑子)」、日本で唯一の野生のみかん類である「タチバナ(橘)」、濃い橙色の果皮と果肉が特徴的な「ひめルビー」などの種類があります。

オレンジ類

オレンジ類は、柑橘科のみかん属、オレンジ類に属する柑橘の総称です。原産は、インド東北部のアッサム地方で、中国を経てヨーロッパ、さらにアメリカへと伝わりました。オレンジ類は、スイートオレンジ、サワーオレンジ、マンダリンオレンジに分けることができますが、一般的にオレンジと言えばスイートオレンジのことを指します。

スイートオレンジの主な種類には、酸味と甘みのバランスが良く、ジュースなどにも適している「バレンシアオレンジ」、おしりの部分にへそがあるのが特徴の「ネーブルオレンジ」、果肉が血(blood=ブラッド)のように赤いことが特徴の、「ブラッドオレンジ」などがあります。

グレープフルーツ類

グレープフルーツ類は、柑橘科のみかん属、グレープフルーツ類に属する柑橘の総称です。原産地は、西インド諸島と言われています。柑橘類にも関わらず、グレープ(ぶどう)フルーツという名称がつけられている理由は、1本の枝に多くの実をつける様が、ぶどうの房のようであるからです。

さわやかな酸味と、風味豊かな果汁が特徴のグレープフルーツは、栄養価も高く、生食のみならず、ジュース、料理などに用いられています。グレープフルーツには、ビタミンCが豊富に含まれており、風邪予防や疲労回復などの効能が期待できます。また、グレープフルーツに含まれる「ナリンギン」という成分には、脂肪の分解を促進する効果などがある反面、高血圧治療薬の効果を強める作用もあるため、高血圧治療でお薬を服用している方は、グレープフルーツの摂取には注意が必要となります。

ブンタン(文旦)類

ブンタン(文旦)類は、ザボンとも呼ばれる、柑橘科のみかん属、ブンタン類に属する柑橘の総称です。ブンタンは、果皮は黄色で厚く、果肉は淡黄色です。また、大きさは柑橘の中で最も大きいサイズです。

ブンタン類には、甘味と酸味のバランスが良く、食味の良い「土佐文旦」やブンタン類の中でも最も大きい「晩白柚(ばんぺいゆ)」、種が少なく、やわらかくて食べやすい「水晶文旦」などの種類があります。

タンゴール類

タンゴール類は、みかん類とオレンジ類を掛け合わせた柑橘の総称です。つまり、みかんとオレンジの良いところをあわせ持った柑橘であると言えます。

タンゴールは、適度な酸味と強い甘みが特徴で、また、ジューシーで砂じょうもやわらかく、食べやすい柑橘です。タンゴールの名の由来は、Tangerine(みかんの英名)とOrange(オレンジ)をかけあわせたことから二つの言葉をあわせて「Tangora」となりました。タンゴール類には、「清見(きよみ)」、「伊予柑(いよかん)」、「たんかん」などの品種があります。

タンゼロ(タンジェロ)類

タンゼロ類は、みかん類とグレープフルーツ類を掛け合わせた柑橘、またはみかん類と文旦類を掛け合わせた柑橘の総称です。タンゼロの名の由来は、Tangerine(みかんの英名)とPummelo(文旦の英名)をかけあわせたことから二つの言葉をあわせて「Tangelo」となりました。

生食の他に、ジュース、ジャム、ワインなどにも加工されます。タンゼロには、「セミノール」、「三宝柑」、「スイートスプリング」、「サマーフレッシュ」、「ミネオラ」などの品種があります。

香酸柑橘類

香酸柑橘類は、柑橘科のみかん属、香酸柑橘類に属する柑橘の総称です。名前が示すとおり香りと強い酸味が特徴で、生食には向きませんが、果汁の酸味や果皮の香りが良いことから、料理や飲み物の風味付けなどに用います。

香酸柑橘類には、ビタミンCはもちろん、ビタミンE、ビタミンP、クエン酸なども含まれており、風邪予防や血流を良くするなど、多くの健康効果が期待できる果物です。また、香酸柑橘類のゆずは、食用の他に、お風呂に浮かべて香りを楽しむ「ゆず湯」に用いられ、香りのみならず、ゆずの果皮に含まれるビタミンCのおかげで、肌の保水性を高めたり、その抗酸化作用により、美肌効果なども期待できます。

香酸柑橘類には、「柚子(ゆず)」、「酢橘(すだち)」、「香母酢(かぼす)」、「ライム」、「レモン」、「シークワーサー」、「金柑(きんかん)」などの種類があります。

雑柑類

雑柑類とは、上記に挙げた柑橘類には明確に分類できない自然交雑種グループの柑橘類の総称です。雑柑類には、「八朔(はっさく)…文旦の雑種」、「夏みかん…文旦の雑種」、「伊予柑(いよかん)」、「日向夏(ひゅうがなつ)…ゆずの系統」、「三宝柑(さんぽうかん)」、「河内晩柑(かわちばんかん)」などの種類があります。