果物のアレルギー、食物アレルギーの症状が出た時の薬と対応方法

果物をはじめとする食物で起こるアレルギー症状は、自宅や外出先など、場所を選ばず起こる可能性があります。人により、また体調によって重い症状を引き起こすことも考えられます。医療機関を受診するまでの対応を知っておくと安心です。ここでは、果物も含む、食物アレルギーの症状が起こった時の薬や対応方法などについてまとめました。

果物も含む食物アレルギーの症状に使われる薬

果物のアレルギーも含む食物アレルギーへの対応は、病院での診断にもとづいた上で、必要最小限のアレルギー症状を起こす食物を食べないようにすることが基本です。症状が度々出る時には、アレルギー反応が起こるのを抑える抗アレルギー薬を定期的にしばらく服用することもあります。食物アレルギーの症状が起こった時に使われる薬には、抗ヒスタミン薬、経口ヒルドイド薬、気管支拡張薬、エピペン(アドレナリン自己注射薬)などがあります。抗ヒスタミン薬は、皮膚や粘膜の症状に使われます。かゆみやじんましんの緩和などの効果が期待できます。経口ステロイド薬は、抗ヒスタミン剤で症状がおさまらない場合に使われます。抗ヒスタミン薬や経口ステロイド薬は、効き目が出るまでに数時間かかることもあります。食物アレルギーによる呼吸器症状をやわらげるためには、吸入タイプの気管支拡張薬が使われます。全身に複数の症状がほぼ同時にあらわれるアナフィラキシーは、急激に進行し危険な状態に陥るので、即効性のあるエピペン(アドレナリン自己注射薬)が用いられます。抗ヒスタミン薬や経口ステロイド薬は、緊急用の常備薬として処方されます。エピペンは、これまでにアナフィラキシーを起こしたことがある、あるいはアナフィラキシーを起こす可能性がある人に処方されます。不測の事態に備え、緊急常備薬を持っておくこともアレルギー対策の手段の一つです。

自宅や外出先で食物アレルギーの症状が出た時の対応方法

口や喉などの軽いかゆみなど症状が比較的軽い場合は、自然におさまるまで経過を注意深く見守ります。症状がおさまらず長引く時には、抗ヒスタミン薬を飲みます。効き目が出るまでに30分から1時間ほどかかります。抗ヒスタミン薬は、緊急常備薬として病院で処方してもらうことができます。強いかゆみや喉の痛み、咳が出るといった中程度の症状にも、抗ヒスタミン薬を飲みます。症状が1時間以上長く続く場合には、事前に処方されていれば、あわせてステロイド薬、呼吸器系の症状には気管支拡張剤を服用します。それでも症状が続いたり、繰り返し吐き続ける、呼吸がしづらい、くちびるや爪が青白いなど重症かもしれないと判断に迷うような症状がある時には、エピペン(アドレナリン自己注射薬)を使用します。重症の場合や、意識がなくなるなどアナフィラキシーショックを起こしている場合には、すぐエピペンを使用し、仰向けで安静にして救急車を待ち、医療機関を受診します。アナフィラキシーの場合には、あっという間に症状が悪化するので、効き目が出るまでに時間のかかる緊急常備薬は使用せず、即効性のあるエピペン(アドレナリン自己注射)を使用します。また、エピペンのアドレナリンの効果は20分程度で半減してしまいます。効果が持続するわけではないので、エピペンを使用した場合は、症状がよくなっていても必ず医療機関への受診が必要です。

エピペン(アドレナリン自己注射薬)の使い方

①携帯用のカバーキャップを外してエピペンを取り出す。

②エピペンの中央を握り、先端に向けて細くなっているオレンジ色のニードルカバーを下に向けて、空いた方の手で上部青色の安全キャップを外す。

③エピペンを太ももの前外側に垂直に当て、「カチッ」と音がするまでオレンジ色のニードルカバーの先端を強く押し続ける。押し付けたまま数秒待ち、エピペンを太ももから抜く。

④注射後、オレンジ色のニードルカバーが伸びているか確認する。

・エピペンは、振り下ろして注射しないようにします。

・服の上からでも注射することができます。

アナフィラキシー症状への対応方法

繰り返し吐く、強くせき込む、くちびるや爪が青白いなど、ほぼ同時に全身に複数の症状があらわれるアナフィラキシー症状がみられた場合、血圧が下がって意識がなくなるアナフィラキシーショックを起こすと危険なため、一刻も早い対応が必要です。まわりの人が①から③の手順で対応し、容体の経過を観察します。

①状況把握と連絡

息をしているか、心臓が動いているか、吐いたものが口の中などで呼吸を妨げていないかなどを確認します。

周囲の人に助けを求め、救急車を呼びます。

エピペン(アドレナリン自己注射)の準備をします。

最初に発見した人は、そのまま患者さんの容体の経過を観察します。

②エピペン注射

準備ができ次第、エピペン注射を行います。

患者さんの体を仰向けにして、足を30㎝ほど高く上げた状態にします。

呼吸が苦しい時は上体を少し起こし、吐いている場合は、顔を横向けにします。

③救急受診

注射したアドレナリンの効果は短時間なので、症状がよくなっても必ず医療機関を受診します。

果物アレルギーの症状を防ぐには

原因となる果物や野菜は、生のものでアレルギー症状が出やすいといわれています。熱を加えることで症状が出ないことも多いので、加熱処理をすることも果物アレルギーの症状を防ぐ効果的な方法です。しかし、中には加熱処理をしても症状があらわれる場合もあるので、注意が必要です。また、原因となる果物の木の下を通っただけでもかゆみなどの症状があらわれた例もあります。花粉症の人は、症状を引き起こす原因となっている花粉と似たたんぱく質をもつ果物や野菜にもアレルギー反応を起こす可能性があります。ゴムのアレルギーがある人も、バナナキウイフルーツ、栗、アボカドなどにもアレルギー反応を起こすことがあります。自分がどの果物や野菜に対してアレルギー症状があらわれるのか把握しておき、誤って食べないよう気を付けることもアレルギー症状を引き起こすのを防ぐ方法です。

アレルギーの食物除去で気を付けること

食物によるアレルギー症状がある場合、その対応の基本となるのは、アレルギーの原因となる食物を食べないようにすることです。しかし、食物除去は自己判断で行うと必要な栄養素が不足するなどの問題もあります。アレルギー専門医のもとで検査や正確な診断を行ってから、必要最小限の食物除去を始めることが大切です。管理栄養士などに相談し、不足する栄養素を補える食品や調理法のアドバイスを受けるのも方法の一つです。