果物の名前の難読漢字の読み方やその漢字の意味、由来

果物の名前は平仮名や片仮名で表記されることが多いですが、「りんご」は「林檎」、「メロン」は「甜瓜」など漢字で表記することもあります。そんな果物の漢字の中でも特に読むのが難しい漢字の読み方やその漢字の意味、由来などを紹介します。

果物の難読漢字「あ行の果物」

木通「アケビ」

「木通(モクツウ)」はアケビ科のツル性落葉低木の一種である「アケビ」を意味します。「通草(トオリグサ)」ということもあります。アケビ、木通、通草はどれもアケビの和名です。
「アケビ」という音の由来は諸説ありますが、熟した果皮が割れて果実が露呈した様子を「開け実(アケミ)」といい、それが転じたものとする説が有力なようです。
「木通」および「通草」の字は、アケビのツルの中に空洞があり、ツルを切って断面から息を吹き込むと空気が通ることに由来します。

鰐梨「アボカド」

「鰐梨(ワニナシ)」はクスノキ科ワニナシ属の常緑高木である「アボカド」の和名です。
アボカドの英名は「avocado」ですが、果皮が動物のワニの肌のような質感であることに由来する「alligator pear」という別称もあります。この別称から、日本語では「アボカド」を「鰐梨」と表記します。

果物の難読漢字「か行の果物」

彌猴桃「キウイフルーツ」

「彌猴桃(ビコウトウ)」はマタタビ科マタタビ属の落葉つる性植物の果実である「キウイフルーツ」を意味します。
世界各国で食べられているキウイフルーツは中国原産であるシナサルナシがニュージーランドに持ち込まれ、そこで品種改良されて誕生しました。「キウイフルーツ」という名称は、1959年にニュージーランドのシンボルとなっている鳥の「kiwi(キーウィ)」に因んで名付けられました。日本ではキウイフルーツを「キウイ」と略して言うこともあります。
「彌猴桃」は中国語であり、元々は生薬などに利用される中国に自生していたシナサルナシの一般的な呼び方でした。ニュージーランドでキウイフルーツが誕生した後、中国ではシナサルナシもキウイフルーツも「彌猴桃」と表すのが一般的になりました。また、彌猴桃の「彌猴」とは「アカゲザル」のことで、猿が好んで食べる果実であることから、この名になったようです。

葡萄柚「グレープフルーツ」

グレープフルーツは亜熱帯原産の柑橘類です。その名は、一つの枝に密集して沢山なる果実がブドウの房に似ていることに由来しています。日本では、英名である「grapefruit」の音をカタカナに変換して、「グレープフルーツ」と言っています。中国語では英名を元に、ブドウのような果物という意味で「葡萄柚」と表記されます。日本でも、「葡萄柚」と書いて「グレープフルーツ」と読む場合があります。

果物の難読漢字「さ行の果物」

石榴/柘榴「ザクロ」

「石榴/柘榴(ザクロ)」はミソハギ科ザクロ属の落葉小高木です。
中国では前漢王朝の時代に張騫(チョウケン)という外交官が、古代イランの王朝であるアルサケス朝からザクロを持ち帰ったとされています。この時、アルサケス朝のことを「安石」や「安息」と表していたこと、またザクロが瘤(コブ)のような果物であることが、中国名の「石榴」および「安石榴」の語源となったようです。
日本語の「ザクロ」という読みは「石榴」の呉音である「ジャクル」や漢音である「セキリュウ」が由来となったと推定されます。

五歛子「スターフルーツ」

「五歛子(ゴレンシ)」はカタバミ科ゴレンシ属の常緑である「スターフルーツ」を意味します。英名の「starfruit」も和名の「五歛子」もスターフルーツの果実の横断面が星形五角形であることに由来します。

果物の難読漢字「た行の果物」

火龍果「ドラゴンフルーツ」

「火龍果」はサボテン科ヒモサボテン属のサンカクサボテン等の果実である「ドラゴンフルーツ」もしくは「ピタヤ」を意味します。「火龍果」という表記は中国名である「火竜果」が元になっており、「ドラゴンフルーツ」という音は中国名を直訳的に英語に変換してカタカナ読みにしたものです。

麝香猫果「ドリアン」

「麝香猫果」はアオイ科ドリアン属に属する「ドリアン」を意味します。和名は英名を音訳した「ドリアン」です。英名の「dorian」はマレー語で棘を持つものという意味のduri(ドゥリ)という単語に由来します。
日本語でドリアンを「麝香猫果」と漢字表記するのは、ドリアンが、中国北部の高原地帯などに生息しているジャコウジカやジャコウネコの雄の生殖腺分泌体である「麝香(ジャコウ)」のような独特の香りを持つためです。

果物の難読漢字「は行の果物」

鳳梨「パイナップル」

「鳳梨(ホウリ)」はパイナップル科の多年草の果実である「パイナップル」を意味します。鳳梨もパイナップルもパイナップルの和名です。日本では「パイン」と略して言うこともあります。
英名の「pineapple」は、「松」を意味する「pine」と「果物」を意味する「apple」が合わさった言葉で、元々は「松ぼっくり」を指した言葉でした。後に、松ぼっくりに似た外見をしているパイナップルを指す言葉へと変化していきました。
「鳳梨」という漢字は、パイナップルの赤みのある果皮や鮮やかな黄色の果肉、葉の部分が、中国神話の伝説の鳥である「鳳凰」の尾羽に見えることから当てられました。

甘蕉「バナナ」

「甘蕉(カンショウ)」とはバショウ科バショウ属の植物の中でも、果実を食用とする品種の総称である「バナナ」の和名です。「実芭蕉(ミバショウ)」ともいいます。同じバショウ科バショウ属の植物でも、果実を食用にできない「芭蕉(バショウ)」という植物があり、バナナと芭蕉の果実の見た目が似ていることから、このような和名になったと推測されます。
英名である「banana」の語源は、アラビア語で「指先」を意味する「banan」であるとする説や、西アフリカの言葉で「指」を意味する「banema」であるとする説があります。

果物の難読漢字「ら行の果物」

茘枝「ライチ」

「茘枝(レイシ)」はムクロジ科の植物である「ライチ」を意味します。レイシという和名は、中国名である「茘枝」を音読みにしたものです。また「ライチ」という音は、「茘枝」の中国語の発音である「リーチー」が由来であると推察されます。

檸檬「レモン」

「檸檬」はミカン科ミカン属の常緑低木で、いわゆる香酸柑橘類の「レモン」を意味します。英名は「lemon」、和名は英名の音訳である「レモン」です。
「檸檬(ネイモウ)」という漢字は中国語に由来するもので、日本ではネイモウとは言わず、「檸檬」と書いて「レモン」と言うのが一般的です。