冬の定番の果物「温州みかん」の種類や選び方について解説

わたしたち日本人に、最も身近な果物のひとつである「みかん」ですが、一般的にみかんというときには「温州みかん」のことを指します。みかんと言えば馴染みがあるのは「愛媛みかん」や「有田みかん」などですが、これらは品種の名前ではなく、単に生産地を表しているにすぎません。品種としては、すべて同じ温州みかんになります。ここでは、温州みかんの種類や選び方などについて解説します。

 

温州みかんとは

こたつに入ってみかんを食べながらテレビをみる、という冬の定番シーンも今や過去のものとなりつつあります。とは言っても、今でもみかんはわたしたちに身近な存在であることに変わりありません。

ここで言うみかんとは「温州みかん」のことで、秋から冬にかけて旬を迎える日本を代表する果物と言えるでしょう。みかんという名は、「蜜柑」という漢字が示すとおり、「蜜のように甘い柑橘(かんきつ)」であることからつけられました。温州みかんの原産は鹿児島県で、約400年から500年前に原木が発生したとされています。本格的に温州みかんの栽培がはじまったのは、明治以降です。

 

温州みかんの種類

温州みかんは、その出荷時期の違いにより「極早生(ごくわせ)温州」、「早生(わせ)温州」、「中生(なかて)・普通温州」、「晩生(おくて)温州」に分けることができます。基本的に出荷時期が後になるにつれて、甘味も増していきます。また、温室栽培されるみかんについては、これらとは別に「ハウスみかん」と呼ばれます。

 

極早生(ごくわせ)温州

収穫期は9月から10月頃。果皮は黄緑色をしています。このため「青みかん」などと呼ばれることもあります。酸味がやや強く、爽やかな柑橘の香りが特徴です。「日南1号」、「上野早生」、「宮本早生」、「はつひめ」、「岩崎早生」、「崎久保早生」などの品種があります。

 

早生(わせ)温州

収穫期は10月から12月頃。果皮は橙(だいだい)色で柔らかく、程よい酸味と甘味が特徴です。代表的な「宮川早生」の他、「青江早生」、「興津早生」、「木村早生」、「山下紅早生」などの品種があります。

 

中生(なかて)・普通温州

収穫期は11月から12月頃。果皮は濃い橙(だいだい)色で、酸味は弱く、甘味が強いのが特徴です。成長して果皮が浮いてくると味も落ちてしまいます。代表的な「南柑20号」の他、「愛媛中生」、「藤中温州」、「きゅうき」、「瀬戸温州」、「大津四号」「今村温州」、「紀の国温州」などの品種があります。

 

晩生(おくて)温州

収穫期は最も遅く、12月下旬から2月頃。収穫から1ヶ月ほど貯蔵してから出荷するため、甘みが強くなります。甘いみかんが好きな方には特におすすめです。代表的な「青島温州」の他、「大津みかん」、「今村温州」、「十万温州」などの品種があります。

 

ハウスみかん

ハウス栽培により生産されるみかんで、甘味、酸味のバランスがよく食べやすいのが特徴です。温室栽培の場合、露地栽培に比べて品質管理が難しく、その分値段は高くなります。

 

おいしい温州みかんの見分け方

スーパーや青果店などで、みかんを購入する際に、どういった点に注目すれば良いのでしょうか。美味しいみかんを見分けるコツがありますので是非参考にしてみて下さい。
・形は、横から見て扁平なもの
・大きさはあまり大きすぎず、普通~小さめ
・ずっしりと重量感のあるもの
・色づきがよく、艶のあるもの
・皮に張りがあり、浮いてごわごわしていないもの
・ヘタの部分が小さいもの
これらのポイントに注目して選ぶと良いでしょう。

 

温州みかんの保存方法

冷蔵庫で保存すると、いたんでしまう場合がありますので、なるべく避けるようにしましょう。基本的には、風通しの良い冷暗所で保存します。また、箱に大量に入った状態で保存すると下の方にあるものがいたみますので、なるべく小分けにします。保存期間は、1~2週間が目安ですので、購入後はなるべく早く食べるようにしましょう。

 

みかんの主な産地

農林水産省の統計によりますと、平成29年のみかんの収穫量は、日本全体で約74万トンとなっており、おもな産地と収穫量は、和歌山県が約14万トンでシェア19%でトップ、次いで愛媛県が約12万トンでシェア16%、熊本県が約8万5千トンでシェア12%、静岡県が約8万トンでシェア11%、長崎県が約5万トンでシェア7%となっています。

 

温州みかんの栄養素や健康効果

みかんを1日に3個食べると医者いらず、と言われるように、豊富な栄養素をふくむ果物です。みかんの栄養素と言えば、まずビタミンCが思い浮かぶかと思いますが、その他にもクエン酸、ペクチン、βクリプトキサンチン、βカロテンなどの栄養素が含まれています。

ビタミンCはとくに豊富に含まれており、みかん2個で1日に必要なビタミンCを摂ることができます。では、それぞれの栄養素の健康効果についてまとめてみましょう。

ビタミンC…免疫力を高め、風邪予防などの効果が期待できます。また、ビタミンCの抗酸化作用により、生活習慣病の予防やアンチエイジングにもつながります。また、鉄分の吸収を促進するため、貧血気味の方にも良い効果が期待できます。
クエン酸…疲労回復効果、新陳代謝を促進する効果などがあります。
ペクチン…みかんの果肉の袋には食物繊維であるペクチンが豊富に含まれており、便秘改善や腸内環境の改善などに効果的です。
βクリプトキサンチン…カロテノイド色素のひとつ。骨粗しょう症の予防や、抗酸化作用が高いため、生活習慣病の予防、美肌効果、発がん性の抑制などに良い効果があるとされています。

 

温州みかんを使った簡単レシピ「みかんのコンポート」

コンポートとは、フルーツをシロップなどで煮たもので、フルーツの味をそのまま活かした伝統的な調理法です。
材料(一人分)…みかん(小)2~3個、シロップ(水200ml、砂糖50g、洋酒【ワイン、ブランデーなど】大さじ1、レモン汁少々)
1.みかんの皮をむき、薄皮も果物ナイフなどできれいにむく。
2.鍋にシロップの材料とみかんを入れ、弱火~中火で煮る。煮立ってきたら、弱火でさらに10分程煮込む。
3.火を止めて粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やす。器に盛り付けたら、完成です。