果物の種類と分類方法-主に日本で流通する果物について

世界中に存在する果物は、一体全部で何種類あるのでしょうか。例えばさくらんぼの品種では、全世界で1000種類以上、ぶどうに至っては数万種類にのぼるそうです。品種まで含めるときりがなくなってしまいますので、品種は除外して考えると、果物の種類はどのくらいの数になるのでしょうか。日本の卸売市場で流通している果物で考えると、約70種類程度になるそうです。

果物の定義とは

果物と野菜の違いや、果物の定義についてご存じでしょうか。実は農林水産省によると、野菜と果物の分類については、はっきりとした定義はないそうで、国によっても違うそうです。

基本的に果実(果物)は果樹に生(な)るもので、一般的に果物に分類されているが樹(木)に生らないために野菜に分類されるイチゴ、メロン、スイカなどは、「果実的野菜」として扱うということです。何やらハッキリとしませんが、一般的には果物とは、食用になる果実のこと、と考えれば良いでしょう。

果物の種類や分類法

果物の分類方法としては、種類別、または、旬の季節別などに分ける方法がありますが、ここでは、種類別に分類してみましょう。
果物を種類別に分類すると、まず下記のように大きく分けることができます。
・核果(かくか)果実
・かんきつ類果実
・仁果(じんか)果実
・熱帯産果実
・果実的野菜
・その他
では、一つづつ解説していきましょう。

核果(かくか)果実とは

核果果実とは、中心部に堅い核(かく)を持つ果実のことで、核の中に種子があり、保護しています。果実全体のつくりとしては、一番外側に、外果皮、その内側に果肉(食べる部分)、中心部に種子の入った核があります。このようなつくりになっている理由として考えられているのは、種子を散布するためであり、動物が果物を食べ、その結果、かたい核に覆われた種子が、消化されずに糞(フン)と共に排出されることによって散布され、ふたたび、種子の発芽、成長へとつながっていきます。

核果果実の例

・アンズ(杏、杏子)
出回り時期は初夏。果実酒やジャムなどにされることが多い。
・梅
出回り時期は初夏。梅干し、梅酒、その他薬用として使われます。
・桃
出回り時期は春~秋。白桃、桜桃などがあります。
・プルーン
出回り時期は夏。ビタミンや鉄分、ミネラルを豊富に含み、健康食品としても利用されます。
・さくらんぼ(桜桃)
出回り時期は、春~初夏。生食の他には、缶詰やジャムなどにも加工されます。

その他の核果果実では、すもも、ネクタリンなどがあります。

柑橘(かんきつ)類果実とは

柑橘類果実とは、ミカン科カンキツ属・キンカン属の、爽やかな香りと酸味が特徴の果物の総称です。カンキツ属はミカン類、オレンジ類、グレープフルーツ類、タンゴール類などに分けることができ、キンカン属には、キンカン類があります。柑橘類果実の選び方は、皮に張りがあって色付きが良く、ずっしりとした重みがあり、皮が薄いものが良いとされています。

柑橘類果実の例

・温州(うんしゅう)みかん
出回り時期は夏~冬。収穫期によって、「極早生温州」「早生温州」「中生温州」「普通温州」の4種類があります。また、ハウスで栽培したみかんのことを「ハウスミカン」と呼びます。温州みかんは、一般的にスーパーで売られているみかんのことで、原産地は鹿児島県とされています。
・伊予柑(いよかん)
出回り時期は2月下旬~3月下旬。厚めの皮ですが、むきやすいです。生食の他には、ゼリーなどに加工されます。
・八朔(はっさく)
出回り時期は2月~3月。旧暦の八月一日ころから食べられることから、八朔という名がつけられました。皮は厚く、酸味と爽やかな香りが特徴です。
・夏みかん
出回り時期は4月~6月。酸味が強くゼリーなどに加工されることが多いです。夏みかんの名の由来は、「夏まで実がもつから」など諸説あります。
・ネーブル
出回り時期は2月~3月。アメリカカリフォルニアで多く栽培されています。おしりのあたりにへそがあるのが特徴で、へそのことを英語でネーブルというため、それが名の由来となっています。
・デコポン(しらぬい)
出回り時期は3月上旬~4月下旬。頭の部分が突起状に出っぱっているのが特徴的です。皮は厚いですが、むきやすいです。甘味が強く、袋ごと食べることができます。
・グレープフルーツ
出回り時期は通年。果肉は、白やピンク、赤色のものがあります。程よい酸味と香りが特徴で、生食の他に、ジュースなどに加工されます。

その他の柑橘類果実では、ゴールデンオレンジ、清見(キヨミ)、キンカン、ハルミ、バレンシアオレンジ、ポンカン、柚子、ライム、レモンなどがあります。

仁果(じんか)果実とは

仁果果実とは、バラ科のリンゴ属やナシ属に属する灌木の果実のことで、芯にあたる部分を仁と呼びます。

仁果果実の例

・りんご
出回り時期は通年。25,000種類もの品種が確認されています。日本でも多くの品種が栽培されており、青森県や長野県が主な生産地となっています。生食の他に、ジュース、ジャムなどに加工されます。りんごの選び方は、果皮に張りがあり、色つやが良く、軸は太目で、ずっしりとした重みがあるものが良いとされます。
・梨(日本梨)
出回り時期は夏~秋。豊水、幸水、二十世紀など、多くの品種が栽培されています。シャリシャリとした食感で、甘くみずみずしいのが特徴です。梨の選び方は、皮に張りがあり、軸はしっかりとしたもので、重みがあり、色ムラがなくふっくらしたものが良いとされます。
・ビワ
出回り時期は5月~6月頃。原産は日本と中国で、生食の他、缶詰や果実酒などに用いられます。

熱帯産果実とは

熱帯産果実とは、低緯度地域(熱帯および亜熱帯)を原産とする果物のことを指し、トロピカルフルーツとも呼ばれています。

熱帯産果実の例

・キウイフルーツ
出回り時期は通年。グリーンの果肉と爽やかな酸味が特徴で、生食の他に、ジュース、ジャムなどに加工されます。日本国内でも生産されています。
・パパイア
出回り時期は通年。日本では沖縄で栽培されています。生食の他に、ジュースなどに加工されます。
・マンゴー
出回り時期は通年。メキシコ、タイ、フィリピンからの輸入品の他、日本国内でも生産されています。濃厚な甘みとなめらかな口当たりが特徴で、生食の他に、マンゴープリン、ケーキなどのスイーツに加工されます。

その他の熱帯産果実では、アボカド、ドリアン、ピタヤ、マンゴスチンなどがあります。

果実的野菜とは

農林水産省によると、樹に実がなるものが果物とされているため、そうでないイチゴやメロンなどは、野菜ということになります。とは言うものの、一般的には、果物と認識されているため、「果実的野菜」と分類されています。

果実的野菜の例

・イチゴ
出回り時期は通年。ハウス栽培が発達しているため、通年で流通しています。ハウス内でのいちご狩りなども盛んにおこなわれています。生食の他に、ジャムやジュース、ケーキなどに加工されます。
・スイカ(西瓜)
出回り時期は5月~8月頃。果肉の大部分は水分であり、そのため、英語ではウォーターメロンと呼ばれています。
・パイナップル
出回り時期は通年。フィリピン産のものが8割以上を占めますが、国内でも沖縄産のものが5月から8月にかけて出回ります。生食の他に缶詰、または酢豚などの料理に使われることもあります。
・バナナ
出回り時期は通年。フィリピンや台湾から輸入されています。生食の他にも、ジュース、菓子などに加工されます。

その他の果実的野菜では、パッションフルーツ、メロン、キワノなどがあります。

その他の果物

上記に分類されなかった果物として、アケビ、いちぢく、柿、花梨(カリン)、銀杏(ぎんなん)、栗、柘榴(ざくろ)、ぶどう、ブルーベリーなどがあります。