果物の旬を楽しむ、4月が旬の果物「八朔」と「清見」

4月に市場に出回っている主な国産の果物とその旬の時期を紹介します。特に4月に収穫量の多い八朔(はっさく)と清見(きよみ)の2種類の果物について、更に詳しく、その果物が持つ特性や産地、歴史、選び方、保存方法、レシピなどをまとめます。

4月が旬の果物

皆さんは4月に市場に出回っている主な国産果物をいくつ知っていますか。
以下にその果物と、旬といわれる市場に多く出回っている期間を示しました。

ネーブルオレンジ:1~5月頃
八朔(はっさく):1~4月頃
デコポン:2~4月頃
清見(きよみ):3~5月頃
いちご:12~翌5月頃
キウイフルーツ:1~4月頃
セミノール:4~5月頃
びわ:4~6月頃

尚、旬の時期は気候や環境の影響を受けやすく、その年によって前後することもあるため、あくまでも目安としてください。

4月が旬の果物、八朔(はっさく)

八朔の特性

八朔は日本原産のミカン科、柑橘類の1種です。果皮だけでなく、果肉を覆う「じょうのう膜」も厚いため、一般的に果皮も袋も剥いて食べられます。歯ごたえのある淡い黄色の果肉と、ほどよい甘みと酸味、そして独特のほろ苦さを味わうことができます。
八朔の苦みはグレープフルーツなどにも含まれる、ポリフェノールの一種である「ナリンギン」という成分によるものです。ナリンギンは食欲抑制効果を有し、ダイエットをサポートします。また、抗アレルギー作用を有し、花粉症の症状を和らげます。一方で、高血圧薬や不眠症治療薬、免疫抑制剤、高脂血症治療薬などの薬の一部との飲み合わせが悪く、薬の作用を増幅させることや、反対に薬の作用を阻害してしまうことがあります。八朔だけに限らず、薬を飲用するときには、摂取してはいけない食品や薬、サプリメントなどがないか、必ず医師や薬剤師に確認するようにしましょう。
八朔は12~2月ごろに収穫されます。収穫したばかりの八朔は酸味が強いため、1、2ヶ月ほど冷暗所で熟成してから出荷されます。

八朔の主な産地と収穫量

平成28年(2016年)産特産果樹生産動態等調査によると、和歌山県が八朔の収穫量全国1位で25,287t、広島県が2位で5,695t、愛媛県が3位で1,123tとなっています。

八朔の歴史

1860年頃、広島県因島市田熊町にある浄土寺の第15世住職、小江恵徳上人(えとくじょうにん)によって発見されました。旧暦の8月1日頃から食べられるため「八朔(はっさく)」と命名されたと伝えられています。しかし実際のところ、この時期の八朔の果実はまだ小さく食用に適していません。親は不明ですが、おそらくブンタン系統の雑種ではないかと考えられています。
1902年、安倍稔氏によって広島県農会農事調査第1報に八朔の種が「八朔ザボン」という名で初めて発表されました。因島では1910年頃から八朔が栽培されるようになりました。1925年頃から広島県で、1950年頃から徳島県や和歌山県、熊本県等などでも栽培されるようになりました。

美味しい八朔の選び方

果皮に張りとツヤがあり、ヘタの部分が枯れていない、持ったときに重みを感じるものを選びましょう。

八朔の保存方法

貯蔵性が高いので、日の当たらない風通しの良いところに保存してください。暖房の効いた部屋は避けてください。

八朔のレシピ

【八朔入りレタスと玉ねぎのサラダ】
・材料(4人分)
八朔の果肉 1玉分
レタス 4~6枚
玉ねぎ 1/2個
☆八朔の皮 お好みの量
☆オリーブオイル 大さじ1
☆酢 大さじ1
☆塩コショウ 少々
☆砂糖 小さじ1
アーモンド お好みの量

・作り方
1.八朔の皮の部分をよく洗いすりおろし、☆をよく混ぜ合わせドレッシングを作ります。
2.八朔の果肉を、皮を剥いて取り出す。レタスを一口大に切る。玉ねぎはスライスして水にさらし、10分程置いたらきつく絞ります。
3.アーモンドを砕いておきます。
4.2の八朔とレタス、玉ねぎを皿に盛り付け、3のアーモンドを散らします。
5.1のドレッシングを回しかけます。

・ポイント
八朔のほろ苦さと爽やかな酸味が癖になる大人向けのサラダです。ワインなどにもよく合います。

4月が旬の果物、清見

清見の特性

清見(きよみ)はミカン科ミカン属、柑橘類の1種で、温州ミカン(宮川早生)と外国産のトロビタオレンジを交配させたタンゴール(ミカンとオレンジの交雑種)です。ミカンとオレンジの中間の特性を持ち、温州ミカンよりも皮を剥きにくいですが、果皮は濃橙色で肉質は柔らかく、果汁は多く大変ジューシーです。果肉に種子が数個入っていることもありますが、種が入っていないことの方が多く、種を取り除くわずらわしさがありません。
清見は自身の優秀さもさることながら、育種親(かんきつ類を交雑させ品種改良を行う際の親とする品種)としても優秀です。例えば、デコポン(別名:不知火)【清見×ポンカン】、朱見(あけみ)【清見×セミノール】、はるみ【清見×ポンカン】、せとか【清見×アンコール×マーコット】、あまか【清見×アンコール】など、清見を育種親とした様々な品種が登録されています。
清見の出荷の最盛期は3~4月頃です。

清見の主な産地と収穫量

平成28年(2016年)産特産果樹生産動態等調査によると、和歌山県が清見の収穫量全国1位で6,268t、愛媛県が2位で5,048t、佐賀県が3位で698tとなっています。

清見の歴史

清見は1949年、静岡市清水区興津にある農林水産省果樹試験場興津支場(現果樹研究所カンキツ研究興津拠点)で温州ミカン(宮川早生)にトロビタオレンジを交配し育成されて誕生した品種です。1979年に「清見」と命名され「タンゴール農林1号」として登録されました。これが日本で育成・公表された最初のタンゴールです。その交配から命名登録までには、実に31年間の歳月を要しました。
「清見」という名称は、育成地の興津支場から一望できる清見潟から名付けられました。

美味しい清見の選び方

果皮に張りとツヤがあり、ヘタの部分が枯れていない、持ったときに重みを感じるものを選びましょう。果皮がふかふかしているもの、形が歪んでいるものは味が落ちていることが多いです。

清見の保存方法

貯蔵性が高いので、日の当たらない風通しの良いところに保存してください。暖房の効いた部屋は避けてください。

清見のレシピ

【清見ラッシー】
・作り方(2人分)
清見オレンジ 2個
ヨーグルト 100g
牛乳 100㏄
ハチミツ お好みの量

・作り方
1.清見は、皮を剥いて適当な大きさに切ります。飾り用に少し取っておきます。
2.ミキサーに1(飾り用以外)、ヨーグルト、牛乳、お好みでハチミツを入れ、なめらかになるまで攪拌します。
3.グラスに2を注ぎ、飾り用に取っておいた清見を飾ります。

・ポイント
清見のスッキリとした甘さ、爽やかな香り、果肉のジューシーさ感じられます。お好みで牛乳を投入にしても美味しいです。お子さんから大人まで楽しめる一品です。