果物の旬を楽しむ、11月が旬の果物「西洋梨」と「柿」

11月に市場に出回っている主な国産の果物を紹介します。特に11月に収穫量の多い西洋梨と柿の2種類の果物について、更に詳しく、その果物が持つ特性や産地と収穫量、歴史、選び方、保存方法、食べ方などをまとめます。

11月が旬の果物

皆さんは11月に市場に出回っている主な国産の果物をいくつ知っていますか。
以下にその果物と、旬といわれる市場に多く出回っている期間を示しました。

柿:9~11月頃
西洋梨:10〜12月頃
りんご:10~翌年1月頃
みかん:10~翌2月頃
ゆず:11~12月頃
だいだい:11~12月頃

尚、旬の時期は気候や環境の影響を受けやすく、その年によって前後することもあるため、あくまでも目安としてください。

11月が旬の果物、西洋梨

西洋梨の特性

西洋梨はバラ科ナシ属に分類される、ヨーロッパ原産の植物です。
8〜9月頃が旬の和梨が丸い形であるのに対し、西洋梨は、果実の枝の方が小さく、果頂部(お尻の方)が大きい独特な形をしています。また、和梨がシャキシャキとした食感で、あまり香りがしないのに対し、洋梨はねっとりとした食感で、独特の豊潤な香りがします。
そして、和梨は木についたまま完熟し、収穫されるのに対して、西洋梨は収穫後に、追熟させる必要があります。

西洋梨の主な産地と収穫量

平成29年産果樹生産出荷統計によると、山形県が西洋梨の収穫量全国1位で18,800t、新潟県が2位で2,240t、青森県が3位で1,850tとなっています。

西洋梨の歴史

西洋梨は16世紀頃からドイツやイギリスで栽培されはじめました。18世紀のイギリスで洋梨の代表的な品種の「バートレット」が発見され、明治初期に日本にも導入されたと言われています。
日本で最も多く生産されている品種の「ラ・フランス」は19世紀半ばにフランスで生まれた品種です。ラ・フランスが日本に導入されたのは、1903年といわれています。

西洋梨の品種

・ラ・フランス
1864年に発見されたフランス原産の品種です。成熟前と後で果皮の色はあまり変わらず緑色で、他の洋梨に比べゴツゴツといびつな形をしています。その見た目とは裏腹に、糖度が高くほのかな酸味があり、とろけるような口当たり、果汁が豊富で食味良好です。

・ル・レクチェ
フランス生まれの洋梨です。糖度が高く果汁が豊富でなめらかな果肉が特徴です。成熟すると果皮がきれいな黄色になります。

・バーレット
イギリス原産の洋梨で、世界的に生産量の多い品種です。ほどよい甘さと酸味があり、なめらかな舌触りの果肉です。成熟すると果皮は黄色になります。生食の他、缶詰用にも利用されています。

美味しい西洋梨の選び方

日本梨は完熟しているものが市販されていますが、西洋梨は追熟させなければいけない場合があります。完熟のものか、未熟のものか分からない場合には、その西洋梨を販売しているスーパーや青果店で確認してから購入しましょう。
追熟させる場合は、西洋梨を紙袋や食品用の保存袋に入れ、直射日光が当たらない15℃程度の場所で保存します。その西洋梨の状態にもよりますが、2日〜1週間ほどで食べごろになります。果実を指で少し強めに押して、浅くへこむ位の状態が追熟終了の目安です。ただし、購入前の商品にこの方法を試すのは避けましょう。商品が傷んでしまいます。

西洋梨の保存方法

西洋梨は傷みやすいため、購入したらすぐに食べきるようにしましょう。保存しなければならない場合は、乾燥を防ぐためポリ袋などに入れて冷蔵庫に入れましょう。

西洋梨の食べ方

完熟した西洋梨を、食べる前に冷蔵庫で冷やしてみてください。甘さが増して、より美味しく食べられます。完熟した西洋梨はとても傷みやすいため、できるだけ早く食べきりましょう。
西洋梨は枝側よりも果頂部の糖度が高い傾向にあります。そのため、西洋梨を縦にくし切りにすれば甘い部分を均等に分けることができます。

11月が旬の果物、柿

柿の特性

柿は、カキノキ科カキ属の落葉樹で、東アジアが原産といわれています。
柿は、大きく「甘柿」と「渋柿」の2つに分けることができます。成熟した果実に渋みがあるかどうかで、どちらの種類かを判断することができます。
柿の渋みの原因となるのは柿に含まれる可溶性のタンニンであり、この物質が溶けて舌のタンパク質と結合することによって人は渋みを感じます。甘柿の場合、果実の成熟に伴い可溶性であったタンニンが不溶性に変化するため、人は甘柿を食べても渋みを感じません。一方で渋柿に含まれる可溶性のタンニンは、果実が成長しても不溶性のタンニンに変化することはありません。ただし、アルコールや炭酸ガスを使用した処理によって、可溶性から不溶性に変化させることができます。

柿の主な産地と収穫量

平成29年産果樹生産出荷統計によると、和歌山県が柿の収穫量全国1位で47,500t、奈良県が2位で32,800t、福岡県が3位で18,000tとなっています。

柿の歴史

柿の種は縄文時代や弥生時代の遺跡からも出土しており、古くから日本に柿が存在していたことが分かります。奈良時代には中国の大きな柿が日本に渡来し、野生化したと言われています。

柿の品種

・富有(ふゆう)
甘柿の代表的な品種です。日本で最も多く生産されています。丸みのある形、オレンジ色の果皮、やわらかい果肉、豊富な果汁、高い糖度が特徴です。日持ちに優れています。

・平核無(ひらたねなし)
一般的に「種なし柿」として出回っている品種です。「庄内柿」や「おけさ柿」と呼ばれることもあります。四角い形、まろやかな口当たり、豊富な果汁が特徴です。渋柿ですので、渋抜きが必要です。

・刀根早生(とねわせ)
「平核無」の枝変わりとして誕生した渋柿です。平核無と見た目は変わりありません。渋抜き後はまろやかな甘さの果肉になります。

・甲州百目(こうしゅうひゃくめ)

釣り鐘状の形をした大玉の渋柿で、1つ500g以上になることもあります。渋抜きをして生食する他、干し柿である「あんぽ柿」や「ころ柿」に利用することもあります。「富士(ふじ)柿」や「蜂屋(はちや)柿」と呼ばれることもあります。

美味しい柿の選び方

果実全体に張りがあり、変形していないもの、ヘタが枯れておらず、果皮がきれいに色づいているものを選びましょう。
柿の果皮表面に付着している白い粉は、果粉(ブルーム)と呼ばれています。柿やブドウなどの果実は、果実自身を病気や乾燥から護るために、この果粉を分泌しています。この果粉

柿の保存方法

一般に市販されている柿は完熟していて傷みやすいため、購入したらできるだけ早めに食べましょう。
保存する場合は、乾燥を防ぐため、ポリ袋に入れて冷蔵庫に保存してください。冷蔵であれば1週間ほど保存できますが、常温であれば2~3日を目安としてください。

柿の食べ方

ヘタや芯に近い部分の糖度は低く渋みが残ることもありますので、切り分ける場合、ヘタの部分をしっかり落とし芯を取り除きます。
柿が柔らかい場合、ヘタを切り落としてスプーンで果肉をすくって食べても良いですし、凍らせてシャーベットとしても美味しく頂けます。