果物の旬を楽しむ、春に食べたい3~5月頃が旬の果物6選

寒い冬が終わり、春になるとたくさんの種類の果物が市場に出回り始めます。ここでは、3~5月が旬の果物である「いちご」、「キウイフルーツ」、「八朔(はっさく)」、「清見(きよみ)」、「河内晩柑(かわちばんかん)」および「ビワ」の6種類の果物の特徴や美味しさを紹介します。

春が旬の果物、いちご

いちごはバラ科の多年草でリンゴや梨、桃と同じ仲間です。いちごの旬の時期は12~翌5月位で、国産の主流である施設栽培のいちごは11月から翌年5月、露地栽培のものは5~7月に多く出荷されます。
平成29年(2017年)産野菜生産出荷統計によると、日本のいちごの収穫量は栃木県が1位で25,100t、福岡県が2位で17,700t、熊本県が3位で10,800tとなっています。

美味しいいちごは、果実全面が鮮やかな紅色で白色の部分がなく、果面全体に満遍なく種が付き、果実に張りがあり、傷や潰れがないもの、また、ヘタが濃緑色で張りがあるものです。
日本のいちごは生食用に適した味や香りを研究しつくされて出来上がっていますので、まずは何もつけず生食するのがおすすめです。いちごは先端部分が一番甘いので、ヘタを取って、ヘタの方から先端に向かって食べるとより甘さを感じられます。

春が旬の果物、キウイフルーツ

キウイフルーツはマタタビ科マタタビ属の落葉蔓性植物の果実です。収穫したばかりのキウイフル-ツは熟しておらず、そのままでは食べられません。収穫されたもののほとんどは冷蔵庫等に貯蔵され、出荷直前にエチレン等によって追熟処理されます。
国産のキウイフルーツは12~翌年5月頃まで出荷されます。
平成29年(2017年)産果樹生産出荷統計によると、キウイフルーツの収穫量は愛媛県が1位で6,840t、福岡県が2位で5,410t、和歌山県が3位で4,060tとなっています。

美味しいキウイフルーツは指で優しく押してみて弾力があるもの、扁円俵形で変形していないもの、傷がなくキウイフルーツ特有の短い毛が果実全体に均等に付いているものです。
輪切りではなく、くし形切りにすることで甘い部分を均等に分けることができます。

春が旬の果物、八朔(はっさく)

八朔は日本原産のミカン科、柑橘類の1種です。果皮だけでなく、果肉を覆う「じょうのう膜」も厚いため、一般的に果皮も袋も剥いて食べられます。歯ごたえのある淡い黄色の果肉と、ほどよい甘みと酸味、そして独特のほろ苦さを味わうことができます。
八朔の苦みはグレープフルーツなどにも含まれる、ポリフェノールの一種である「ナリンギン」という成分によるものです。ナリンギンは食欲抑制効果や抗アレルギー作用を有し、私たちの健康をサポートしてくれます。一方で、高血圧薬や不眠症治療薬、免疫抑制剤、高脂血症治療薬などの薬の一部との飲み合わせが悪く、薬の作用を増幅させることや、反対に薬の作用を阻害してしまうことがあるため、これらの薬を服用している人はグレープフルーツや八朔の摂取は控えてください。
八朔は12~2月ごろに収穫されます。収穫したばかりの八朔は酸味が強いため、1、2ヶ月ほど冷暗所で熟成してから出荷されます。
平成28年(2016年)産特産果樹生産動態等調査によると、日本の八朔の収穫量は和歌山県が1位で25,287t、広島県が2位で5,695t、愛媛県が3位で1,123tとなっています。

美味しい八朔は果皮に張りとツヤがあり、ヘタの部分が枯れていない、持ったときに重みを感じるものです。果皮を剥いてそのまま食べても美味しいですが、独特のほろ苦さがあるので、サラダなどの具にしても良いアクセントになります。

春が旬の果物、清見

清見(きよみ)はミカン科ミカン属、柑橘類の1種で、温州ミカン(宮川早生)と外国産のトロビタオレンジを交配させたタンゴール(ミカンとオレンジの交雑種)です。出荷の最盛期は3~4月頃です。
ミカンとオレンジの中間の特性を持ち、温州ミカンよりも皮を剥きにくいですが、果皮は濃橙色で肉質は柔らかく、果汁は多く大変ジューシーです。果肉に種子が数個入っていることもありますが、種が入っていないことの方が多く、種を取り除くわずらわしさがありません。
平成28年(2016年)産特産果樹生産動態等調査によると、日本の清見の収穫量は和歌山県が1位で6,268t、愛媛県が2位で5,048t、佐賀県が3位で698tとなっています。

美味しい清見は果皮に張りとツヤがあり、ヘタの部分が枯れておらず、持ったときに重みがあります。果皮がふかふかしているもの、形が歪んでいるものは味が落ちていることが多いです。清見はそのまま生食しても大変美味しいですし、甘みが強いので酸味のあるヨーグルトと一緒に食べても美味しいです。

春が旬の果物、河内晩柑

河内晩柑(かわちばんかん)は、5月に開花して実をつけ、翌年の9月頃まで樹上に実をつけている晩生(生育期間が長い、普通より遅く成長する)の柑橘で、ザボン(文旦:ぶんたん)の一品種です。
見た目がグレープフルーツに似ているため、和製グレープフルーツと言われることもありますが、グレープフルーツのような苦味は少なく、さっぱりとした甘みがあります。
河内晩柑は寒さに弱く、気温が低いと実が落下してしまいます。そのため、河内晩柑をおいしく食べられる春先以降まで樹にならせておくことができるのは、一年を通じて気温が下がりにくく、霜の降りにくい場所です。
一般的に河内晩柑は糖度の高い3~5月にかけて収穫され、低温貯蔵で減酸された後、4月以降に販売されます。実をつけたまま開花すると、樹に負担がかかり翌年の実をつけないことや、樹が枯れてしまうことがあります。
平成28年(2016年)産特産果樹生産動態等調査によると、日本の河内晩柑の収穫量は愛媛県が1位で6,823t、熊本県が2位で3,240t、高知県が3位で329tとなっています。

美味しい河内晩柑は果皮に張りと艶があります。手に取り、ずっしりと重みがあるものは水分を多く含み、ジューシーです。河内晩柑の果皮は厚く、一見、手では剥きにくそうですが、果皮と果肉の間の白いふかふかした部分は柔らかく、手で容易に剥くことができます。果皮を剥いたら丁寧に房を分けて、種を取って食べます。

春が旬の果物、ビワ

ビワは中国が原産のバラ科の常緑高木です。日本では九州地方、四国地方、和歌山県、千葉県(房総半島)で栽培されています。ビワの収穫時期は4~6月頃です。果実が琵琶に似た形をしているため、この名で呼ばれるようになりました。果実はオレンジ色で柔らかく、食用のものは40~80g程度の大きさの品種が一般的です。
未熟なビワの実や種子には、体内で分解されると猛毒の青酸となる高濃度のシアン化合物が含まれる場合があります。そのため、決して未熟なビワを食べてはいけません。健康食品を謳って販売されているビワの種子の粉末などの摂取にも注意が必要です
平成29年(2017年)産果樹生産出荷統計によると、日本のビワの収穫量は長崎県が1位で1,050t、千葉県が2位で534t、香川県が3位で287tとなっています。

美味しいビワは果皮が濃いオレンジ色(白ビワは熟しても薄色)で果皮に張りがあり、うぶ毛が密生していて、左右対称のふっくらとした形をしています。ヘタを持ち下(へそ)のほうから手で皮を剥きます。冷やして食べたい場合は、食べる2時間くらい前に冷蔵庫に入れましょう。