果物の旬を楽しむ、3月が食べごろの果物2選

3月に市場に出回っている主な国産の果物を紹介します。特に3月に収穫量の多いいちごとキウイフルーツの2種類の果物について、更に詳しく、その果物が持つ特性や産地と収穫量、歴史、選び方、保存方法、食べ方などをまとめます。

3月が旬の果物

皆さんは3月に市場に出回っている主な国産果物をいくつ知っていますか。
以下にその果物と、旬といわれる市場に多く出回っている期間を示しました。

伊予柑(いよかん):1~3月頃
ネーブルオレンジ:1~5月頃
みかん:12~翌2月頃
八朔(はっさく):1~4月頃
デコポン:2~4月頃
清見(きよみ):3~5月頃
文旦(ぶんたん):1~3月頃
きんかん:12~翌3月頃
いちご:12~翌5月頃
キウイフルーツ:1~4月頃

尚、旬の時期は気候や環境の影響を受けやすく、その年によって前後することもあるため、あくまでも目安としてください。

2月が旬の果物、いちご

いちごの特性

いちごはバラ科の多年草でリンゴや梨、桃と同じ仲間ですが、農林水産省では、概ね2年以上栽培する草本植物及び木本植物で果実を食用とするものを「果樹(果物)」として取り扱っているため、いちごを野菜と定義しています。しかし、いちごは一般的には果実的に利用されることが多いため、果物的野菜として扱われることもあり、複雑です。
いちごの赤い実の部分を果実だと思っている人は多いと思いますが、実はこの実の外側に着いている種のようなツブツブが本当の果実です。このツブツブの中に小さな種が入っています。赤い実の正体は「花托(かたく)」と呼ばれ、果実のベッドの役割をしています。
国産の主流である施設栽培のいちごは11月〜翌年5月、露地栽培のものは5〜7月に多く出荷されます。

いちごの主な産地と収穫量

平成29年(2017年)産野菜生産出荷統計によると、栃木がイチゴの収穫量全国1位で25,100t、福岡県が2位で17,700t、熊本県が3位で10,800tとなっています。

いちごの歴史

いちごは江戸時代末期にオランダから長崎に伝来しました。
いちごの収穫量が日本一の栃木県でいちごが本格的につくられるようになったのは昭和30年代に入った頃でした。当時は畑でいちごを栽培する「露地栽培」が一般的で、収穫時期が5〜6月と限定的でした。その後、「トンネル栽培」を経て「ハウス栽培」が盛んに行われるようになり、さらに栽培技術や品種の改良も進んだことにより、11月頃からイチゴを収穫・出荷できるようになりました。

いちごの品種

・とちおとめ
主産地は栃木県です。「久留米49号」と「栃の峰」を交配させた品種で、果実が大きく、収穫量も多いです。

・あまおう
主産地は福岡県です。「とよのか」と「さちのか」を交配させた品種で、あまく、まるく、おおきく、うまい、の頭文字を取って名付けられました。

・紅ほっぺ
主産地は静岡県です。「章姫」と「さちのか」を交配させた品種で、果実の中まで赤くなり、香りがよく、酸味も適度にあります。

・ひのしずく
主産地は熊本県です。正式には「熊研い548」という品種名です。「さちのか×栃の峰」と「久留米54号×栃の峰」を交配させた品種です。果皮がやややわらかく、みずみずしく、酸味は控えめで甘みが強いです。

・スカイベリー
「とちおとめ」の後継品種として、栃木県農業試験場によって開発されたいちごです。「00-24-1」と「栃木20号」を交配させた品種です。正式な品種名は「栃木i27号」です。甘みと酸味のバランスが良く、他の品種と比較し大きいサイズのいちごです。

美味しいいちごの選び方

果実全面が鮮やかな紅色で、白色の部分がなく、果面全体に満遍なく種が付き、果実に張りがあり、傷や潰れがないものを選んでください。また、ヘタは濃緑色で張りがあるものが良いです。

いちごの保存方法

傷みやすいため、パックのまま冷蔵庫に保存しましょう。

いちごの食べ方

日本のいちごは生食用に適した味や香りを研究しつくされて出来上がっていますので、そのまま食べるのが一番です。いちごは先端部分が一番甘いので、ヘタを取って、ヘタの方から先端に向かって食べると、より甘さを感じます。

2月が旬の果物、キウイフルーツ

キウイフルーツの特性

キウイフルーツはマタタビ科マタタビ属の落葉蔓性植物の果実です。収穫したばかりのキウイフル-ツは熟しておらず、そのままでは食べられません。収穫されたもののほとんどは冷蔵庫等に貯蔵され、出荷直前にエチレン等によって追熟処理されます。国産のキウイフルーツは12~翌年5月頃まで出荷されます。

キウイフルーツの主な産地と収穫量

平成29年(2017年)産果樹生産出荷統計によると、愛媛県がキウイフルーツの収穫量全国1位で6,840t、福岡県が2位で5,410t、和歌山県が3位で4,060tとなっています。

キウイフルーツの歴史

世界の主力品種として栽培されているヘイワードはニュージーランドで育成されました。1950年代以降、ヘイワードの果実と種苗がニュージーランドから世界中に輸出され、栽培されるようになりました。
1970年代に日本にも導入され品種改良されてきましたが、思うような成果に繋がらないことがほとんどだったようです。日本で育成された品種で現在も栽培されているものは貴重で、そのほとんどは「香緑」です。

キウイフルーツの品種

・ゴールド
1980年代にニュージーランドで自然交配してできた品種です。黄肉種でヘイワードに比べて酸味が少なく、糖度が高いのが特徴です。日本では、ニュージーランドのゼスプリ社と生産契約を結び、愛媛県等で栽培されています。

・ヘイワード
世界で栽培されているキウイフルーツの9割以上がこの品種です。果肉は緑色で、甘味と酸味のバランスが良く貯蔵性に優れています。日本では主に愛媛県や福岡県、和歌山県などで栽培されています。

・香緑
香川県において、ヘイワードが自然交配してできた品種です。甘味と香気が強く、酸味は弱いです。果肉は緑色で、ヘイワードより糖度が高くなるといわれています。追熟は容易ですが、その分貯蔵性が低いです。主な産地は香川県です。

美味しいキウイフルーツの選び方

指で優しく押してみて弾力があるキウイは食べごろです。俵形で変形していないもの、傷がなく、産毛のような毛が果皮全体に均等に付いているものを選んでください。

キウイフルーツの保存方法

一般に販売されているキウイフルーツは適熟のものですので、冷蔵庫で保存し、早めに食べてください。一般に市販されることはありませんが、硬いキウイフルーツの場合、蔵庫に入れると追熟しなくなってしまうので室温で保存してください。

キウイフルーツの食べ方

輪切りではなく、くし形切りにすることで甘みが均等になります。